瀧神社の社務日誌

神社や神話にまつわる話を中心に更新中!

神宮大麻について

f:id:takijinja1686:20201205095433j:plain

 年末年始に神社から戴く御神札には、氏神様の御神札の他に伊勢神宮の御神札である神宮大麻があります。伊勢神宮は皇室の大御祖神(おおみおやがみ)である天照大御神をお祀りする神社です。我々が普段生活をしている近くの神社(氏神様)がその地域を守っている神様であるならば、神宮は日本全国をお守りくださっている総氏神様になります。

 神宮大麻の起源は平安時代末まで遡ります。元来、神宮は個人的な祈願を受けない(私幣禁断)神社でしたが、諸国を巡った御師(おし、おんし)の活躍もあって、一般の崇敬を広く集め、神宮大麻の頒布も全国的に広がっていきました。大麻という名称は神社でお祓いを受ける際に用いられる大麻(おおぬさ)からきたものであり、御師の間でも「御祓(おはらい)」「お祓さん」といった通称が用いられていたことから、御神前に進む際の参拝者の清浄なる心持ちを表したと考えられています。

 毎年、重ねて御神威の発揚を願うためにも、新年には氏神様の御神札とともに、神宮大麻も新たに戴いてお祀りしましょう!