瀧神社の社務日誌

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絵馬について

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 皆様が神社を参拝するとき、境内のどこかに絵馬が多くかかっているのを見かけるかと思います。現在では絵馬には祈願内容を記入して奉納しますが、これは元々は神様に本物の馬を供えていたことに由来します。

 古くは『常陸国風土記』『続日本紀』などに、祈雨止雨、そのほかの祈願のために生きた馬を献上していたことが見られ、当時から神々の乗り物として馬が奉献されていたことが分かります。その後時代を経て、代用としての馬像や簡略化された絵馬が奉納されるようになりました。馬は日本人の生活に深い繋がりを持っており、輸送や農耕などあらゆる面で大きな役割を果たしてきました。

 絵馬には本来馬の絵が描かれましたが、時代や人々の願いとともに干支や祭礼の模様、安産や病気平癒の祈願を現したものなど様々あります。絵馬は人々の祈りの形を現したものといえるでしょう。