瀧神社の社務日誌

神社や神話にまつわる話を中心に更新中!

神道、神社

塩について

お清めに塩を用いることは日本の宗教的習俗であり、海水を意味する「潮」とも通じて様々な風習があります。 古くは記紀の神話に、黄泉の国から戻った伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が身体についた穢(ケガレ)を祓うため、海水で禊祓(みそぎはらい)を行ったことが…

絵馬について

皆様が神社を参拝するとき、境内のどこかに絵馬が多くかかっているのを見かけるかと思います。現在では絵馬には祈願内容を記入して奉納しますが、これは元々は神様に本物の馬を供えていたことに由来します。 古くは『常陸国風土記』『続日本紀』などに、祈雨…

鳥居について

神社にお参りをするとき、まず目に入るのが鳥居です。鳥居は神社の神聖さを象徴する建造物といえます。神社の内と外を分ける境に立てられ、鳥居の内側は神様がお鎮まりになる御神域として尊ばれます。 鳥居の起源ついては諸説あり、その一つとされているのが…

玉串について

玉串は神前にお供えするものとして、神饌と同様の意味があると考えられています。神饌と異なるのは、玉串は拝礼によって自らの気持ちをこめて供え、お参りするということです。玉串は祭典の中で捧げて拝礼することから格別な意味を有するものであります。 玉…

お賽銭について

今はもうすっかり散ってしまいましたが、今年の桜です。 お賽銭の起源には諸説あります。現在神社でのお参りの際は、お賽銭箱に金銭をお供えしますが、このように金銭をお供えるすることが一般的になったのは古いことではありません。 もともと御神前には、…

中今とは

神道には「中今」という考え方があります。 「中今」は古くは『続日本紀(しょくにほんき)』の宣命に記され、後に本居宣長が「今をいふ也(中略)盛(さか)りなる真ん中の世とほめたる心ばへ有て」と解釈しています。明治時代を経て「中今」は“現在とは過去と未…

厄年について

令和三年 厄年表 厄年の年齢は、人の一生の中でも、体力的、家庭環境的、あるいは対社会的にそれぞれ転機を迎える時期であり、災厄が起こりやすい時期として忌み慎まれています。 その年に当たっては、神様の御加護により災厄から身を護るため、神社に参詣を…

御神札を新しくお祀りしましょう!

新しい年を迎えるにあたり、神棚をきれいに清掃して、新たに神社から受けた御神札を神棚にお祀りしましょう! 神社から受ける御神札には、伊勢神宮の御神札である神宮大麻、氏神様の御神札、台所にお祀りする竈神様の御神札などがあります。年の区切りである…

神宮大麻について

年末年始に神社から戴く御神札には、氏神様の御神札の他に伊勢神宮の御神札である神宮大麻があります。伊勢神宮は皇室の大御祖神(おおみおやがみ)である天照大御神をお祀りする神社です。我々が普段生活をしている近くの神社(氏神様)がその地域を守っている…

七五三について

すっかり秋になり、七五三詣の時期になりました! 七五三の起源は平安時代の公家の習慣まで遡ります。当時は幼児の生存率が低く、特定の年齢まで命を繋ぎとめてくださったことを神様・御先祖様へ感謝し、家族で祝う儀式として行われ、その後武家社会にも広が…

本日は夏越大祓です。

本日6月30日は夏越大祓です。 大祓は日本人の伝統的な考え方に基づくもので、常に清らかな気持ちで生活にいそしむよう、自らの心身の穢れ、災厄の原因となる罪・過ちを祓い清めることを目的としています。多くの神社では6月と12月の晦日に大祓が執り行…

本日は令和初の「天長祭」です!

令和の御代が長く続きますように 平成では12月23日が国民の休日であった「天皇誕生日」は令和2年より2月23日に日付が変更となりました。それに合わせ、天皇陛下の御誕生日をお祝いすると共に長寿並びに国民の平安をお祈りする「天長祭」も本日のご斎行となり…

2月17日は「祈年祭」です。

植えるでぇ、しかし! 明日2月17日は祈年祭です!祈年祭とは2月17日に宮中をはじめ全国の神社で行われる穀物の豊穣の祈り、また国家の安泰を祈願する祭りです。古来より日本の文化は、米作を中心とする農耕文化を基盤として成立しており、春に五穀豊穣…

2019年大晦日です!

2019年大晦日です!今年も大変お世話になりました。ようやく初詣の準備が終わり、ホッと一息ついたところです。 参拝にいらっしゃる方、また御祈祷を受けられる方、夜はかなり冷え込みますのでみなさま暖かい服装でお越しください。 来年の干支はねずみ【子…

大嘗祭について

本日11月14日夜から15日未明に大嘗祭が斎行されます。大嘗祭は天皇御一代に一度行われる祭祀で、数ある祭祀の中でも最高の重儀とされています。 毎年秋に天皇陛下は、その年の新穀を天照大御神をはじめ神々にお供えし感謝を捧げる「新嘗祭」を宮中で御…

七五三のシーズンがやってきました!

今年も残すところ2ヵ月と少しになりました。 神社でのこの時期の行事といえば七五三詣です。七五三詣は本来11月15日に晴れ着で着飾ったお子様が神社に参詣することで、神様にこれまで無事に過ごしてきたことを感謝すると同時に今後も健やかに成長するこ…

稲穂を見て思ふ(斎庭稲穂の神勅)

毎朝神社へ向かう通勤中に田んぼの横を通るのですが、近頃はたくさん稲穂が実り黄金色で輝き、そろそろ収穫の時期を思わせます。 稲の栽培は神授の仕事であり、季節ごとに神事を重ねて稲作を行い、収穫後は新嘗祭を行います。このように神道祭祀と稲作は密接…

衣紋研修会と秋分の日

9月18日(水)に愛媛県神社庁にて行われた衣紋研修会に参加してきました! 我々神職は普段の御祈祷などでは狩衣を着用するのですが、神社祭祀の大祭では衣冠の着用が正装として定められています。衣冠の構成は冠・袍・単・指貫・檜扇・帖紙・浅沓です。衣紋…

そもそも土地は誰のもの?(地鎮祭について)

今週は地鎮祭の奉仕がありました。 炎天下の暑さに耐え、汗だくで一生懸命に参列する施主様や施工様を見て「カリギヌアツイ...」といつも一人呟く自分が恥ずかしくなりました。 家屋の新築にあたっては必ず地鎮祭が行われます。地鎮祭は日本の国土のあらゆる…

狛犬は犬ではなくライオン?

神社の参道の両側には狛犬が置かれています。狛犬は魔除けの役割を担っており、悪いものの侵入を防いでいます。 狛犬のルーツはエジプトやインドにあると考えられています。古くからエジプトやインドでは王宮の門の前に獅子などの像を置いて守護とする風習が…

柏手は喜びと感謝の表現

皆様は神社や寺院に参拝の際はどのような作法でお参りされてますか?寺院では拍手を打たずに静かに合唱するのが原則ですが、神社では「二拝二拍手一拝」の作法でのお参りが基本となっております。 神社参拝における「二拝二拍手一拝」は昭和三十三年に定めら…

お酒は神様と人を結ぶ大事なお供え物

皆様はお盆の連休はいかがお過ごしだったでしょうか?台風の合間を見計らいお墓参りをしたり、久々に会う郷里の友人とお酒を酌み交わした方もいるでしょう。 実は神社の神様も皆様と同じようにお酒は大好きで喜ぶものとされ、また神道の行事において御神酒は…