瀧神社の社務日誌

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即位礼について

天皇陛下が国内外に即位を宣言する「即位礼」が10月22日(火)に執り行われます。

まず22日午前9時より皇居・宮中三殿天皇陛下が即位礼を行うことを神前に奉告される「即位礼当日賢所大前の儀」が皇室の行事として行われます。天照大神を祀った賢所に純白の束帯姿の陛下が拝礼し、御告文(おつげぶみ)を読み上げられます。続いて白い十二単姿の皇后さまが拝礼されます。この後、皇族方や総理大臣はじめ参列者が賢所の中庭から拝礼します。

皇位継承の中で重要な儀式である「即位礼正殿の儀」は午後1時より宮殿の最も格の高い正殿「松の間」で行われます。皇位につかれた天皇陛下が、その即位を全国の国民、諸外国に対し高らかに宣明されます。正殿向かって右「梅の間」より天皇陛下は立纓(りゅうえい)の冠に黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)の御装束をお召しになり、松の間中央の「高御座」にお昇りになられます。皇后陛下は御髪を大垂髪(おおすべらかし)に結い上げて五衣唐衣裳(いつつぎぬからぎぬも)をお召しになり御帳台(みちょうだい)にお昇りになられます。即位を内外に宣明する陛下のお言葉を賜り、国民の代表として総理大臣がお祝いの寿詞を述べ、参列者全員で万歳を三唱し、陛下の御即位に奉祝の誠を捧げます。

また宮殿の中庭には色とりどり大小様々な旛(ばん)と呼ばれる旗が左右に列立し、内側中央には一対の万歳旛(ばんざいばん)が立てられます。この旛は即位礼でのみ用いられ、神話に由来する五匹の鮎と酒壺が描かれ、大きく「萬歳」の文字が刺繍されており、陛下の御代が幾久しく続くことへの祈りが込められております。

御代替りに際しては即位礼や大嘗祭など様々な儀式が執り行われます。これらは皇位継承の重要な儀式であると同時に神々の時代から続く我が国の精神をも共に伝える儀式といえます。