瀧神社の社務日誌

神社や神話にまつわる話を中心に更新中!

お酒は神様と人を結ぶ大事なお供え物

皆様はお盆の連休はいかがお過ごしだったでしょうか?台風の合間を見計らいお墓参りをしたり、久々に会う郷里の友人とお酒を酌み交わした方もいるでしょう。

 実は神社の神様も皆様と同じようにお酒は大好きで喜ぶものとされ、また神道の行事において御神酒はかかすことのできないお供え物です。神話においてお酒は、少彦名(すくなびこな)命や大物主神などの酒の司によってもたらされたものとされております。また木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)が挟名田の稲で天甜酒を米で作ったとされるなど、その発祥は神様と密接に結びついています。

お酒の質は気温や湿度によって年ごとに変わってきます。科学的知識のない古代において、作る度に品質の異なるお酒に人々は神様の力を感じ、お酒は神様の力によって作られると考えられました。

古くより日本人は、神様のみめぐみを賜って秋に豊かな稔りを得て、その稔りを人の持つ技術の力によって醸し、それを神様にお供えし日々の喜びを感謝してきました。そして神様にお供えしたお酒を皆で頂き、人と人で和をつくる。お酒は神様と人、また人と人とを繋ぐ重要な捧げものです。

 

・挟名田(さなだ)→神稲を作るために占いで決めた田

・天甜酒(あまのたむけさけ)→天の美酒。