瀧神社の社務日誌

神社や神話にまつわる話を中心に更新中!

令和元年師走です

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12月を最後まで走り切れなかった今年の干支

師走!12月です!いよいよ今年も残り一ヵ月となりました。

師走の由来は、12月は一年の終わりで皆忙しく師匠といえども趨走する(すうそう=ちょこちょこ走る)ということから「師走」となったのが一般的と言われています。また師は法師の意であり、12月は法師を迎えて経を読んで頂くことが多いことから、法師が走る月で「師走」になったという説もあるようです。

法師だけでなく私たち神職にとっても12月は御神札配り等でいつもより多く走り回りますし、さらにお正月の準備で走り去るようにあっという間に過ぎ去る一ヵ月となります。皆様におかれましても令和初めての12月を無事に最後まで走り切り締めくくれるようお祈り申し上げます!

大嘗祭について

本日11月14日夜から15日未明に大嘗祭が斎行されます。大嘗祭天皇御一代に一度行われる祭祀で、数ある祭祀の中でも最高の重儀とされています。

毎年秋に天皇陛下は、その年の新穀を天照大御神をはじめ神々にお供えし感謝を捧げる「新嘗祭」を宮中で御斎行になります。なかでも陛下が御即位後初めて行われる新嘗祭が「大嘗祭」です。大嘗祭は特別に造営された「悠紀殿(ゆきでん)」「主基殿(すきでん)」を中心とした「大嘗宮(だいじょうきゅう)」において斎行されます。大嘗宮は古代の工法そのままの簡素な建物で、陛下はそこで古式に則った祭祀を親ら執り行い、皇祖及び天神地祇(てんしんちぎ)に国家・国民の安寧と五穀豊穣を祈念されます。

新穀を神々に奉る祭祀は古くは天照大御神がなさっていたことが『古事記』『日本書紀』に記されています。大嘗祭を通して、歴代の天皇は日本神話で語られている天照大御神から託された稲によって我が国を豊かにしてほしいとの願い、つまり建国の理想を継承することをお誓いになられるのです。

また全国各地の神社においても新嘗祭が毎年勤労感謝の日に執り行われますが、今年は大嘗祭に合わせた祭祀となります。日本中各地神社のお祭りが、その土地その地域に暮らす人々の団結と願いによって続けられてきたのと同じように、大嘗祭は日本という大きな共同体の団結とこれからのさらなる発展と継承が祈念されます。特別な年の特別な日である今日、各地の神社を通して私たちの日本を想う心が神様へ届くことでしょう。

文化の日は芸術の秋にもってこい!

本日11月3日は文化の日です!

文化の日は「自由と平和を愛し、文化をすすめる」のを法定の趣旨とし、昭和二十三年に制定されました。戦前は「明治節」といい、明治時代の天長節(明治天皇の誕生日)で祝祭日でありました。また昭和二十一年のこの日、戦争放棄主権在民を宣言し平和と文化を強調した新憲法が発布されたので、これを記念して「文化の日」としました。ちなみに文化の日は10月10日と並び、全国的に晴天の多い気象上の特異日としても有名です。三連休を利用してどこかへ出かけて映画鑑賞や音楽鑑賞など芸術の秋に勤しむには最高の日といえるかもしれませんね!

11月中はまだまだ七五三のご祈祷のご予約を承っております。ご家族のご都合の良い日にお受けください!

【七五三詣御祈願のお知らせ】
七五三の御祈願はお子様のこれまでの成長のお祝いと神様への感謝、そしてこれからの健やかなる成長をお祈りする神事です。
本来は11月15日に行われてきましたが、お子様のお祝いですので10月または11月であればご家族の皆様がお揃いになる日程でお受けいただけます。御都合の良い日に御参拝下さい。
・日時
10月 また11月中の9時~16時
・内容
初穂料五千円より(御祈願・御神札・御守・絵馬・記念品)
・年齢
三歳男女(かぞえ平成二十九年生まれ)
五歳男子(かぞえ平成二十七年生まれ)
七歳女子(かぞえ平成二十五年生まれ)
※満年齢のお子様もお受け頂くことは可能です。
・予約
週末やお日柄の良い日ですと出張祭典等で神社に神職が不在の場合がございます。事前にご予約頂ますと当日スムーズに御案内することができます。(予約なしでもお受けいただけます)
詳しくはホームページをご覧ください。
http://taki-jinja.com/

七五三のシーズンがやってきました!

今年も残すところ2ヵ月と少しになりました。

神社でのこの時期の行事といえば七五三詣です。七五三詣は本来11月15日に晴れ着で着飾ったお子様が神社に参詣することで、神様にこれまで無事に過ごしてきたことを感謝すると同時に今後も健やかに成長することをお祈りする神事です。

七五三詣については、3歳の男女の場合は髪置(かみおき)といって、頭髪を伸ばし始めることを、5歳の男の子の場合は袴着(はかまぎ)といって初めて袴を着用することを、また7歳の女の子の場合は帯解(おびとき)といって幼児用の紐を解き大人と同じ帯を用いることを表し、子供の成長を社会的に認知するために行われてきた通過儀礼です。

七・五・三という歳の数については、縁起のよい陽数であることに結び付いたものであり、また11月15日の日取りについては、天和元年(1681)のこの日に、五代将軍徳川綱吉の子息徳松の髪置祝いがおこなわれたことを前例にすると伝えられています。

「7つまでは神の子」といわれるようにこの時から一人前の人格として扱われるようになり、子供が7歳のお祝いで氏神様に参詣したときに神社から氏子札が渡され、正式に氏子の仲間入りができるようになったことから明治時代以降さらに盛んとなりました。

とそういうわけで!本日は七五三のお知らせです!

 

【七五三詣御祈願のお知らせ】
七五三の御祈願はお子様のこれまでの成長のお祝いと神様への感謝、そしてこれからの健やかなる成長をお祈りする神事です。
本来は11月15日に行われてきましたが、お子様のお祝いですので10月または11月であればご家族の皆様がお揃いになる日程でお受けいただけます。御都合の良い日に御参拝下さい。
・日時

10月 また11月中の9時~16時
・内容

初穂料五千円より(御祈願・御神札・御守・絵馬・記念品)
・年齢

三歳男女(かぞえ平成二十九年生まれ)

五歳男子(かぞえ平成二十七年生まれ)

七歳女子(かぞえ平成二十五年生まれ)

※満年齢のお子様もお受け頂くことは可能です。
・予約

週末やお日柄の良い日ですと出張祭典等で神社に神職が不在の場合がございます。事前にご予約頂ますと当日スムーズに御案内することができます。(予約なしでもお受けいただけます)
詳しくはホームページをご覧ください。
http://taki-jinja.com/

即位礼について

天皇陛下が国内外に即位を宣言する「即位礼」が10月22日(火)に執り行われます。

まず22日午前9時より皇居・宮中三殿天皇陛下が即位礼を行うことを神前に奉告される「即位礼当日賢所大前の儀」が皇室の行事として行われます。天照大神を祀った賢所に純白の束帯姿の陛下が拝礼し、御告文(おつげぶみ)を読み上げられます。続いて白い十二単姿の皇后さまが拝礼されます。この後、皇族方や総理大臣はじめ参列者が賢所の中庭から拝礼します。

皇位継承の中で重要な儀式である「即位礼正殿の儀」は午後1時より宮殿の最も格の高い正殿「松の間」で行われます。皇位につかれた天皇陛下が、その即位を全国の国民、諸外国に対し高らかに宣明されます。正殿向かって右「梅の間」より天皇陛下は立纓(りゅうえい)の冠に黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)の御装束をお召しになり、松の間中央の「高御座」にお昇りになられます。皇后陛下は御髪を大垂髪(おおすべらかし)に結い上げて五衣唐衣裳(いつつぎぬからぎぬも)をお召しになり御帳台(みちょうだい)にお昇りになられます。即位を内外に宣明する陛下のお言葉を賜り、国民の代表として総理大臣がお祝いの寿詞を述べ、参列者全員で万歳を三唱し、陛下の御即位に奉祝の誠を捧げます。

また宮殿の中庭には色とりどり大小様々な旛(ばん)と呼ばれる旗が左右に列立し、内側中央には一対の万歳旛(ばんざいばん)が立てられます。この旛は即位礼でのみ用いられ、神話に由来する五匹の鮎と酒壺が描かれ、大きく「萬歳」の文字が刺繍されており、陛下の御代が幾久しく続くことへの祈りが込められております。

御代替りに際しては即位礼や大嘗祭など様々な儀式が執り行われます。これらは皇位継承の重要な儀式であると同時に神々の時代から続く我が国の精神をも共に伝える儀式といえます。

今年最大の台風が接近しております。

今年最大の大きさといわれる台風19号が接近しております。早いところでは今夜から激しい雨が降り出すようです。台風の備えはできる限り早い時間に済ませ、三連休初日で外に出たい気持ちをグッと抑えて家で安全に過ごしましょう!

  • 停電に備えてスマホのバッテリーや懐中電灯等の確認
  • 断水に備えて飲み水の確保やバスタブに水を張っておく
  • 飛来物に備えて雨戸の確認や窓の補強
  • 避難が必要になったときのための避難所や経路の確認

皆様、お気をつけください。

稲穂を見て思ふ(斎庭稲穂の神勅)

毎朝神社へ向かう通勤中に田んぼの横を通るのですが、近頃はたくさん稲穂が実り黄金色で輝き、そろそろ収穫の時期を思わせます。

稲の栽培は神授の仕事であり、季節ごとに神事を重ねて稲作を行い、収穫後は新嘗祭を行います。このように神道祭祀と稲作は密接に関係しており、その由縁は『古事記』また『日本書紀』に記されています。『日本書紀』の一書によると、天照大御神瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が地上に降る際、三つの神勅をお授けになられました。「天壌無窮の神勅」「宝鏡奉斎の神勅」、そして稲穂と共に授けられた「斎庭稲穂の神勅」です。

『吾が高天原にきこしめす斎庭の稲穂をもって、また吾が児にまかせまつるべし』

天上(高天原)で天照大御神がお祭りをなされた新嘗の稲穂の種を瓊瓊杵尊に授け、天上の如く米を作り初穂を供えてお祭りするよう神勅なされたことが、現在の宮中新嘗祭大嘗祭天皇陛下がご親祭なされる由縁となっております。

強い風雨や暑い日を乗り越えて立派な稲へと成長する姿、また「実るほど頭を垂れる稲穂かな」ということわざにあるように稲穂からは多くの学ぶことがあるなと通勤中にㇷと思いました。