瀧神社の社務日誌

神社や神話にまつわる話を中心に更新中!

水無月の由来

六月!水無月です。全国の緊急事態宣言も解除され、新しい日常の中での生活が始まりました。しかしウイルスがなくなったわけではなく、完全なる日常を取り戻すにはまだまだ時間がかかるようです。これまでと同じように感染拡大の再発を防ぎながら、健康に楽しく過ごしていきましょう!

さて、現在の水無月は梅雨の季節で雨がたくさん降りますが、旧暦の六月は酷暑の最中でした。水無月の由来は諸説あり、まず梅雨も終わって水も枯れ尽きるという説があります。また田植えも終わり、大きな農作業をすべてつくしたという意味から「皆仕尽(みなしつき)」の略という説もあるようです。

 

「不盡(ふじ)の嶺(ね)に降り置く雪は六月の十五日に消えぬればその夜降りけり」

高橋虫麻呂、巻三、雑歌、三二〇

「六月の土さへ割けて照る日にもわが袖乾めや君に逢はずして」

ー巻十、夏相聞、一九九五

 

上記は『万葉集』にある六月を詠んだ歌ですが、どちらも水に関連して詠、水無月よりは水の月という意味に用いられています。このようにミナヅキは水の月であったと解釈するのが妥当であると考えられます。