瀧神社の社務日誌

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厄年について

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令和三年 厄年表

 厄年の年齢は、人の一生の中でも、体力的、家庭環境的、あるいは対社会的にそれぞれ転機を迎える時期であり、災厄が起こりやすい時期として忌み慎まれています。

 その年に当たっては、神様の御加護により災厄から身を護るため、神社に参詣をして、災厄を祓う厄祓い(厄除け)の儀が行われます。厄年の年齢は「数え年」で数え、新年を迎えると共に新たに年齢を一つ重ねますので、この年齢が変わったときに厄祓えを行うことが多いようです。

 本来、厄年は長寿を祝う還暦(61歳)や古稀(70歳)などの年祝いと同じく、晴れの年齢として考えられていました。厄年を迎えることは、地域社会において一定の地位になることを意味し、宮座への加入や神輿担ぎなど神事に多くかかわるようになります。このため心身を清浄に保ち、言動を慎む物忌に服する必要があったようです。厄年の「厄」は神様にお仕えする神役の「役」であるといわれるのもこうした理由からきているようです。

 現在では、災難が多く生じる面が強調され、禁忌の感覚が強くなりましたが、七五三や成人式、年祝いなどとともに、人生における通過儀礼として、大切に考えられています。